【中小企業の羅針盤006】BCPの実効性を高めるための実践的訓練計画

1.策定したBCPを眠らせない!訓練の重要性と実施しないリスク

多くの企業がBCP(事業継続計画)を策定するものの、
その多くが一度作成されただけで見直されることなく、適切な訓練も行われて
いないのが現状です。
しかし、どんなに綿密な計画も、実際に機能するかどうかを検証しなければ、
いざという時に役に立たず、絵に描いた餅になってしまいます。

訓練を実施しない場合、計画の不備に気づけず、従業員の役割分担や連絡体制が
曖昧なままとなり、災害発生時に混乱を招き、事業継続が困難になるリスクが
高まります。BCPを「絵に描いた餅」にしないためには、適切な訓練の実施が
不可欠なのです。

2.目的に合わせた訓練の種類と実施ステップ

BCPの訓練には、様々な種類があります。 代表的なものとしては、
机上演習(ディスカッション形式)があり、計画の内容理解や課題の洗い出しに
有効です。職場付近の地図を用意し、人や物がどのように動くかを
話し合いながら、地図上あるいは余白に気づいた点を記入していきます。

次に、シミュレーション訓練では、特定の災害に基づき、実際の行動に
近い形で動き、対応の仕方を分析します。

より実践的な訓練としては、一部業務の中断や代替手段への移行を実際に行う
訓練があります。訓練を実施する際には、まず明確な目的を設定し、
その目的に合った訓練の種類を選ぶことが重要です。

その後、訓練計画の作成、参加者の選定、実施、結果の評価、そして改善策の
検討というステップを踏むことで、訓練の効果を最大限に高めることができます。

3. BCPの進化と組織全体の防災意識向上

BCPの訓練は、一度行ったら終わりではありません。
訓練の結果を分析し、明らかになった課題や改善点を
BCPに反映させることで、計画はより実効性の高いものへと進化します。

また、計画的な訓練は、従業員一人ひとりの防災意識を高め、
緊急時における適切な行動を促す効果もあります。
訓練を通じて、従業員は自身の役割を理解し、連携の重要性を認識する
ことができます。BCPの訓練を、計画の改善と組織全体の防災意識向上を
結びつける継続的なサイクルとして捉え、 継続的に実施していくことが、
真に事業を守るための備えとなるのです。


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