【2024年10月】介護に必要な「時短」の感覚

こんにちは。
危機的な状況をポジティブに乗り切る
防災・危機管理アドバイザーのマミです。

最近、仕事以外での打ち合わせや書類作成が
多く、SNS以外の更新が止まっておりました。

今回「介護」関連の話題になります。

◆「手から手へ愛情を込めて」が重い場合も

介護業界がアナログで情報伝達が大変だということは
以前にもお話したと思います。

母の介護度が上がり、介護の大変さが増していく中で
仕事をしなければならない。そんな中で、メールすら
伝達手段に持たないケアマネジャー、度々変わるデイサービス
の職員に、いちいち引継ぎの手紙を書かなければならない
大変さ…。

これは介護をした人間にしかわからないと思います。

・LINEグループで済む話
・LINEがないならメールで済む話

この2つができない上に
・FAXで送ってくださいと言われて送ったら向こうが不通
・郵送せざるを得ない

場合、夜、要介護者を寝かしつけてから発送作業です。
「郵送がご大変なら取りに伺います」と言われようものなら
こちらがスケジュールを空けて在宅しなければならない。

残念ながらこれが家族の「負担」になることに
気がつかれない介護関係者も多いです。

親類に、10年以上ご主人を介護している人がいます。
寝たきりになりつつあるので、訪問診療や看護の人が
ひっきりなしに来る上に、年がら年中他人が家の中に
上がる、それで心が休まらないと言います。

施設に入れればいいじゃないかと言いますが、コスト
その他の困難があります。

家族、医師、ケアマネジャーの三者会談をやりますと
自宅に来られると、自宅前に自動車が2~3台駐車するので
「事件が起こった」と近所の人に勘違いされたことも
あったそうです。

新型コロナ禍の影響により、ケアマネジャーと家族の
オンライン面談が解禁されています。

介護事業者の人手不足を解消するための
方法の一つということですが、これができれば
「他人がひっきりなしに家に上がり込む」
心が休まらない状態は、解消されること
間違いなしです。なのに進みません。

◆家族が主導権を握るしかない

今年は母の介護施設が3回変わりました。
やむを得ない事情によるものですが、
過去に通所していた大手のデイサービス、
地域密着型のデイサービス、ケアマネ事業所
の中で、「オンライン」が可能だったところは
ありませんでした。

退所後に事務手続きの相談が発生し、元の
デイサービスに連絡を取ったら、オンラインで
可能です、とあっさりOKが出て
(何で今までやってくれなかったんだろう)と
思ったのですが、ケアマネ事業所がFAXと郵送しか
通信手段のないところだったから、三者会談が
無理だったと思い当たりました。

つい最近、小規模多機能型施設のケアマネジャーと
面談することになったのですが、オンライン面談を
希望したところ「環境を整えてやってみます」との
ことでしたので、それならこちらでZoomのURLを
設定して送りますよと切り出し、面談日を設定して
会談したことがあります。

毎日通っている母の自宅での過ごし方も見えますし、
内容はたったの30分です。
アポイントを取得し、自宅にお越しいただいてたら、
朝から掃除してお客様をお迎えしなければならない。
ケアマネジャーも車を運転してこなければならない。

往復の時間を考えたら、オンラインは非常に効率的です。
Zoomオンラインで面談するのが初めてだった
ケアマネジャーは「繋がるまで不安だったけど、無事
終わったので安心しました」とおっしゃってました。

本来、家族構成やPC普及の度合いを事前に調べた上で
オンラインできるか否かを介護事業者側が提示していくのが
効率化への第一歩だと思いますが、業界全体の動きは鈍そう。

そういう場合、家族が主導権を握っていくしかないと思います。

◆「時短」の発想転換

最近、調理家電を買いました。

家族分担で母の介護をしながら
仕事をしているのですが、毎日の
食事の支度は非常に大変でした。
栄養ある食事を毎食作るのは負担だ、
もう解放されたいという家族の希望が
ありました。

こういう場合「介護者向けの宅配サービス」を
勧めてくるケアマネジャーや地域包括支援センターの
人は多いでしょう。

しかし、食事をするのは要介護者だけではありません。
私達も疲弊する中、食べなければならない。
要介護者1人向け、クール便で月に何食が送られてくるものは
9,000円~15,000円程度が相場です。出費がきついです。

自治体で食事の宅配サービスをやっているところは、
独居老人向けという但し書きつき、あとはヘルパーさんに
頼む流れでしょう。

そこまでのサービスはいらないけど、何か主菜で温かいものが
一品あれば、あとはご飯があればなんとかなるという場合に、
これまでの介護サービスではカバーしきれません。

そんな時、たまたまテレビ番組で見た調理家電に興味が湧き、
出費にはなりましたが、1台購入しました。
購入して1か月になりますが、調理時間が劇的に減り、
精神的な負担も軽くなりました。

オンライン会議がある、訪問医の先生が来る日だ
という時に、材料を刻んでタイマーセットするだけで
おでんやカレーが出来上がっているのは助かります。
家族で温かい食事を囲めるので、母も楽しそうに見えます。

自治体が介護の一環として、調理家電購入に補助金を出す
あるいは家電レンタル事業者と提携して、要介護者を
抱えるご家庭に調理家電をレンタルするサービス
(レンタル料は自治体が補助)を始めたら、助かる
ご家庭はかなりの数にのぼるのではないでしょうか?

何でも「手から手へ」を強いられると、それが負担な
場合もあります。
割り切るところは割り切り、こういうDX化を勧めていく
ことも、自治体や介護事業者には検討していただきたいです。